MESSINA 2-2 JUVENTUS(STADIO SAN FILIPPO)

(M)FLOCCARI 2' 85'
(J)IBRAHIMOVIC 18' MUTU 80'(r)
ユヴェントスのメンバーは以下の通り。

         IBRAHIMOVIC     DEL PIERO
         (TREZEGUET)     (THURAM)

      NEDVED                 CAMORANESI
                               (MUTU)
             VIEIRA     EMERSON

 BALZARETTI  CANNAVARO  KOVAC  PESSOTTO

                  BUFFON

まさか日本時間の土曜深夜に試合があると思っていなかった
のですっかり見逃して再放送で確認しましたが、ユーヴェから
すると引き分けで仕方ない内容の試合だったかなと思います。


先制点はホームのメッシーナ。2分にイブラヒモヴィッチ
パスミスしたボールを拾ったところから素早く前線にパスを
つなぎ、最後はスルーパスに反応したフロッカーリがGKをよく
見極めてコースを突いたシュートを決める。
メッシーナは、新戦力の2トップが良いポジショニングでボールを
引き出して前線で攻撃の基点となったのが功を奏し、序盤の
支配権を握る。
しかし18分、ユヴェントスヴィエラデルピエーロネドヴェド
と華麗につないだパスがイブラヒモヴィッチに渡りこれを
ゴールに結び付けて同点に追い着く。その後両者に得点は生まれ
ずに前半終了。


後半に入ってユヴェントスカンナヴァーロがこの日2枚目の
警告で退場。これによって前線を減らして後ろの穴埋めをせざるを
得なくなる。
この機会に攻勢に出たいメッシーナだが、慎重にと言うよりは
消極的な試合運びになってしまい決定機を作れずにいると80分、
思わぬ形で失点してしまう。左サイドPA内でイブラヒモヴィッチ
倒されたという判定でユヴェントスにPKのチャンス。ムトゥが
これをきっちり決めて逆転。メッシーナにはあまりに痛い
失点だったが、5分後、左サイドのFKからまたもフロッカーリが
ヘディングで合わせて同点。ホームで首位チーム相手に引き分けに
持ち込んだ。




まずメッシーナですが、下部リーグから獲った2トップが
良い働きを見せていました。筆者がユヴェントスの弱点だと思う、
DFラインとボランチの間のスペースにうまく位置取り、パスを
受けていました。
PKに関しては微妙な判定でしたが、1人多い時間をもっと効果的に
活かす(単純に言えばもっと攻める)べきでした。動き出しの
面では見るべき点がある柳沢を使っても面白かったと思います。


一方のユーヴェですが、上に書いたとおりDFラインとボランチ
間のスペースが気になります。
こんな事を書くとユヴェンティーニやガナーズサポーターから
色々お言葉を頂戴する事になりそうですが(笑)、ヴィエラ
守備の仕方に問題があると思っています。
ヴィエラは運動能力に長け、読みも深い選手ではありますが、
その能力を過信しているのか「1発で行く」事が多い選手です。
プレミアに移ってきた当初もよくレッドカードをもらっていました。
近年では落ち着いた感もあるのですが、それでも相棒のエメルソン
に比べるとだいぶその傾向があります。この試合でも警告を
受けて、その後もだいぶ繰り返してファウルを犯していたので
「繰り返しの反則」という事で2枚目をもらっても文句の言えない
プレーぶりでした。
これは恐らく、プレミアでは長い時間プレーする事でリズムを
つかみ、チャレンジするタイミングをつかんだのに対し、
セリエではまだ1年目でドリブル突破を仕掛けてくる選手の差異に
まだ不慣れであるのだと思います。守備の人間からすれば
1発で行くというのはかなり低レベルなプレーなのですが、
彼のプレースタイルと言えば簡単には変わらないだろうし、
慣れるのを待ってあげる事も必要でしょう。
ただ、いくらエメルソンでも1人で守れるエリアは限られてくる
ので、出来ればエメルソン、或いはフランス語が通じるテュラム
が「ステイ」の指示を出すといいんですが…。ポジションが後ろで
あればあるほど、「人を使う」のが大事ですから。