またですか…(笑)。

デポルティーヴォ4−0ミラン(Aggregate5−4)

どうしたミラン?! いやぁこれでマドリー、
ミランとスター軍団が敗退するというマスコミ
関係者には頭の痛い展開になってしまった訳だ
けれど、ひいきクラブのない(または敗退)
ファンからすればアップセットが起こるのは
楽しい事であり、その内容が良ければなおさら。


デポルティーヴォは前日のモナコ同様、非常に
プレスの掛け方が上手く、ミランの攻撃の起点
であるピルロにFWが徹底してチャレンジしてい
た。そこでボールを奪われて早いカウンターに
転じる機会が多く、後半にピルロをベンチに追
いやり完全に攻撃の芽を摘んだ。
攻撃に関してはルケ、パンディアーニが絶好調
でプレーが早い。病み上がりのネスタ、スピード
に難ありのマルディーニにはキツイ展開となった。


プレスを掛けてボールを奪取、早いカウンターから
一気にゴール前まで進出。これが現代サッカーに
おいてどのチームも目指す戦術であり、この戦法に
は技術のないチームでも得点できる利点がある。
マラドーナ、クライフ、プラティニといった選手が
いない今はボールを奪ってから2〜3本のパスで
シュートまで達する事が重要。
かと言ってオフサイドルールが徐々に攻撃側に優位に
改正される現状ではDFラインの過剰な押し上げは
ピンチを招く一因となりかねないので、全体が
引いてからハーフウェイラインあたりでFWがプレスを
掛け始めるのが主流。


前日のモナコ、この日のデポルティーヴォ、ポルト
非常に高い守備組織が好結果につながっていて、
「チーム作りはまず守備の安定から」という基本を
実証している。
一方敗れたミランは前線とピルロが分断される事で
全くチームが機能しない事を露呈してしまった。
マドリーにしてもそう。
ロナウドの不調は抜きにしてもジダン、ラウルは
相手のプレッシャーによってプレイスタイルを
封じられていた。
モナコ、デポルティーヴォともに強力なアタッカー
が揃う訳ではないのにも関わらず大量得点したのは
守備の安定を基盤としたチームの組織化がもたらし
たのだ。