ユヴェントスの経営

「Football Business」という番組を観ました。
#3の今回はユヴェントスを扱っていたので。


敏腕のマネージャー、ロミーガイさんという
人が経営に携わるようになってから、路線変更
などを経て確実に営業状態は良くなっている
ようです。彼の施したプランの要点は以下の
4つ。

1.株式上場
2.スポンサー戦略
3.放映権問題
4.新たなビジネス

株式上場に関しては、ラツィオ、ローマに
続いて3番目。市場からの資金獲得の道を
作りました。


スポンサー戦略は、10年前は入場料収入と
わずかな広告料に限られていたクラブの
収入を増やすための戦略。ユーヴェの場合、
近年ではNIKE、TAMOILとの大型契約が
莫大な収入を生んでいます。
ちなみに3社目の国際企業との契約がほぼ
確実で、これは今季のスタジアム命名権
関連らしいです。「デッレアルピ」じゃ
なくなるって事ですね。
NIKEとはサプライヤー(ユニフォーム等)
よりも、主に関連グッズの開発に力を入れる
方向でやっているらしく、合弁会社も設立
しています。
昨季のユニフォーム販売は好調で、これは
NIKEの持つ世界市場のノウハウが活かされた
との事。


TV放映権は今でこそ莫大な収入源となっていますが、
10年前は重要視されておらず、SKYによるプレミア
リーグ全試合放映権買収によって世界中に
放映権高騰をもたらしました。
イタリアではミランが先駆けてこれに乗り出し、
ユヴェントスも追随する形で、'05-'06シーズンの
放映権収入はダントツでトップになっています。

ユヴェントス 約86億円
ミラン     69億円
インテル    67億円
パルマ     49億円
ラツィオ    43億円
(上位5クラブ。セリエBは除く)



新たなビジネスというのは、主にマーケティング
関係で、デッレアルピや練習場の周りにクラブショップ、
及びショッピングモールを作ろうという計画です。
これはイングランドマンチェスターユナイテッド
モデルとしているみたいです。


なお、トリノ市との間でデッレアルピ及び周辺の土地の
99年間の賃貸契約を結び、これが事実上買い取りのような
状態になるので改修工事なども自由に行えるように
なったらしいです。これが噂される3〜4万人規模のスタジアム
への改修の話だと思われます。
何でも昨季までは年間2億円もの賃貸料を払っていた
らしく、これは経営サイドからすると「大いなる無駄」
らしいので、恐らく99年間の賃貸と言うのはだいぶ
年間あたりの支払い額が軽減されているものと思われます。


一方で海外での市場拡大も試みており、日本へのアプローチが
遅れたのは認めるものの、やはり魅力的な市場である事は
事実で、これから本格参入も考えているとの事です。


ざっとまとめるとこんなもので、色々分かって面白かった
です。
1つ気になったのは、グッズやスポンサー収入、TV放映権収入に
力を入れているのは分かったのですが、1番肝心な

デッレアルピの観客動員増加についての対策

について触れられていなかった事です。このままで良いと
思ってるとは思えませんが、どうするのでしょう? スタジアムを
縮小しても計算では満員になりませんが…。