BARCELONA 2-1 ARSENAL(STADE DE FRANCE)

(B)ETO'O 76' BELLETTI 81'
(A)CAMPBELL 37'
攻撃サッカーを貫くバルセロナと、リーグとは違い堅実なサッカーで
勝ち上がってきたアーセナルの戦い。
両チームのメンバーは以下の通り。

(BARCELONA)                                                                   (ARSENAL)
     v.BROQHORST                                              HLEB              EBOUE
                        DECO        ETO'O
        PUYOL                                                    FABREGAS       TOURE
VALDES            EDMILSON        RONALDINHO       HENRY            GILBERT SILVA     LEHMAN
       MARQUEZ                                                     PIRES       CAMPBELL                
                      v.BOMMEL      GIULY
       OLEGUER                                              LJUNGBERG            COLE

(B)EDIMILSON→INIESTA OLEGUER→BELLETTI v.BOMMEL→LARSSON
(A)PIRES→ALMUNIA FABREGAS→FLAMINI HLEB→REYES

試合展開はダイジェストで。


2'アンリが中央突破から1対1のチャンスを迎えるもバルデスがセーブ
3'ショートコーナーからアンリがシュートを狙うもバルデスがセーブ
8'ジュリが右サイド角度のない所からシュート。レーマンの正面
11'ロナウジーニョのFKは左へ
19'エトオとの1対1でPAを飛び出してファウルを犯したレーマンが退場
21'FKロナウジーニョのシュートは左へ外れる
37'右サイドからのFK、アンリのクロスにキャンベルがフリーで合わせてアーセナル先制
44'ロナウジーニョ縦パスを受けたエトオが素早く反転してシュート。アルムニアがわずかに触れてポストに
――
47'デコが右から中へ切れ込んで左足のシュート
52'イニエスタが中央をドリブルで突破してシュート
62'アーセナルがカウンターからフレブのシュートは右へ
66'リュングベリが相手ゴール付近でボールを奪ってシュートを放つもバルデスがセーブ
69'アンリがDFと競り合いながらシュート。バルデスがセーブ
69'ロナウジーニョミドルシュート
72'イニエスタロナウジーニョ=ドリブル〜シュート→右へ外れる
76'イニエスタの縦パスをラーションPA内でうまくコースを変え、受けたエトオが左からニアサイドにシュートを決める
81'ラーションとのワンツーでベレッチアルムニア股間を破るゴール
90'BAR 2-1 ARSでタイムアップ


――――
試合を大きく展開させたのはレーマンの退場ではなくイニエスタラーション
投入だったと思っています。レーマンの退場は大きかったですが、布陣で大きく
変更する事にもなりませんでしたし、むしろセットプレーから先制点を挙げて
後半半ばまではアーセナルの展開でした。


バルセロナロナウジーニョの個人プレーが止められ、全体を見てもフォロー
などの動きが少なくていつものような流れるパスワークが出来ませんでした。
そしてビハインドを負う事であせりが生じ、なおさら攻撃がうまくいかない
悪循環に。退場者が出た後もスピードにばかり固執していました。
しかし後半開始からイニエスタが入り、彼が質の高いランニングをした事で
ボールの周りが良くなり、バルサにリズムが生まれたと思っています。
そしてラーションの投入で前線にタメが出来て、ベレッチの投入でブレーキ
気味だった右サイドからの攻撃も機能し始めました。


ですので、MOMはエトオでしょうが、イニエスタラーションベレッチにも
同等の賛辞を贈りたいと思います。
逆にマルケス、オレゲール、ロナウジーニョはプレーに無駄が多かったです。


アーセナルは上述通り、退場者が出た後も押されながらもアンリ、リュングベリ
コールのスピードを活かしたカウンターで対抗していたのですが、結局はアンリが
2度あったチャンスを決められなかった事が響きました。動き自体は非常に
キレていたのですが…。
それと右サイドのエブエは経験不足というところが出たと思っています。
もっとも若い選手なのでこれは仕方ないですが、身体能力だけではカバー
出来ない程にロナウジーニョエトオに突破を許していました。バルサ
あせりもあってここを突かなかったのが苦戦する原因だったと思います。
結果的にはラーションをセンターに置いてエトオが左に張り出す事で
ここを破り、同点弾が生まれましたから。


今回は敗れたアーセナルでしたが、若い選手が多い中でよくここまで
勝ち上がって来ましたし*1、決勝でもよく戦ったと
思います。
バルサロナウジーニョが不調で攻めあぐねましたが、イニエスタという
若い力と、ラーションというベテランの妙技が勝利を手繰り寄せました。
私は守備サッカーに理解を示す人間ですが、やはりバルサの攻撃サッカーは
観ていて楽しいですし、こういうチームが勝利する事は喜ばしい事だと
思います。

*1:しかも連続無失点試合の記録つき